発音:rとl
私自身が発音に悩んでいるので、発音の勉強ブログを書いてみようかなと思います。(私は大学院まで留学経験も海外旅行経験もほとんどなく)自分の英語は典型的なJapanishなので、同じような問題を抱えている人は多いでしょうし、きっと多くの人の役に立つと思います。
なお、この発音記事は発音や音声学を真面目に学んだ人間が書いたものではないので注意してください。
最初はrとlです。
私が中学生のころ習った2つのことをテーマにブログを書きたいと思います。
1つめ。少なくとも私は中学生のころ
「日本人のラリルレロはlの発音だから、lの発音は簡単だ。普通、rの発音が難しい」
と習った覚えがあります。
大嘘です。
2つめ。また、これも中学生のころ
「rの音は舌をまいて発音する」
と習った覚えがあります。
これはアメリカ英語では嘘です。
では、これらが嘘といえる理由についてまとめてみたいと思います。まず、日本語のラリルレロをゆっくり言ってみてください。
ラをもう一度言ってください。
ルを次に言ってください。
舌先の動きが違うことが分かりますか?
ラのときは、最初、舌前を歯の上においておいてから、弾く様にひっこめる。ルのときは前に突き出してる。ルの音はlの音に似ています(同じではない)が、ラの音は、rでもlでもない中途半端な音です。このせいで、アメリカ人からすると「rなのかlなのか全然わからない!」となるらしいです。
一方、アメリカ英語のrは、(大雑把に言うと)舌先を初めからひっこめておきます。
lは舌先を歯の上に着けた状態から突き出す感じ。
したがって、ラリルレロは別にlの音でも何でもないのです。「自分はlの発音はできる!」と思っていると足をすくわれます。
次に、rの音は舌を巻いて発音することも違います。イギリス英語の場合、そんな感じに近いようですが、アメリカ英語の場合、舌全体を引っ込める感覚の方がまだ近いと思います。
以下のビデオでも、「日本人はrとlの音をミックスしてる」と言ってます。
Why do Japanese mix up "L" and "R"?
また、「rを発音する手助けとして最初にwを付けると良い」というのを習ったことがある人も多いと思います。これはあくまで最終手段で、ネイティブ的には幼い子供の言葉遣いらしいです。
もちろん、まったく伝わらないより、赤ちゃん言葉の方がましかもしれませんが、ビジネスマンやアカデミックな人間がすすんで使う言葉づかいではないですね。
日本人英語の教師や日本人による英語解説のサイト、動画だと今でも「日本人はlは発音できる」をはじめとした間違った考え方が多い気がします。そのように日本人が自己評価としてどう思ってるかではなく、ネイティブがどう感じるか、学術的(音声学)的にどう違うかを明確化したものを参考にした方が良いと思います。
最後に大事なことを二つ。
発音はセンテンスや会話でできてこそです。つまり、こういう動画を見て、理屈を理解するだけじゃダメ。例えば、
lightとrightという一つの単語を正確に発音できるのはスタート地点です。むしろ、
Please turn on the right light
みたいなセンテンスを発音できることが大事です。かつ、会話でちゃんと使い分けられるようになればパーフェクト。
次に、しゃべってる途中でごちゃごちゃにしない。発音の努力の最初のステージでは、「気を付けているときはちゃんとできるけど、しゃべってるうちに意識が発音以外にむいちゃう」というのがあります。すると、聞き手からするとどういう基準でrとlを使い分けてるのか分からなくなり余計に混乱させます。
すると、いっそこんなことを気を付けないほうがよく伝わる、というのが起きます。つまり、小さな努力だけだと効果はマイナスというのがありえます。これはへこみます。それでもちゃんと話したいのであれば、ここでくじけない精神が大事。
私自身も今努力中です。読んでくれている方と一緒に頑張っていけたらと思います。
今回参考にした書籍はこちらです。
私の説明の100倍丁寧に書いているので、気になった人は手に取られると良いと思います