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英語中級者からの脱却を目指して!

IELTSの単語帳

IELTSの勉強を始めようとしたときに一番初めに困るのが単語帳の選択肢の少なさだと思います。

 

TOEICは言わずもがな、同じ留学用試験のTOEFLでさえ

 

【CD3枚付】TOEFLテスト英単語3800 4訂版 (TOEFL(R)大戦略)

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改訂新版 TOEFL TEST 必須英単語5600(CD BOOK)

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TOEFL TEST対策iBT英単語―100点獲得のためのRole Playing

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CD-ROM・DL付 完全攻略!  TOEFL(R)テスト英単語4000

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TOEFLiBT頻出英単語1700―iBT完全対応版 (CD BOOK)

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 のようにそれぞれ趣の違う単語帳があります。

特徴を整理すると、上から1冊目「3800」は

頻出度順に載っており、単語の選択が秀逸と話題の単語帳で、

おそらくもっとも定評のある単語帳だと思います。

一方で、簡単な単語には例文を載せていなかったり、

後半の難単語に対しても大した説明(類義語、対義語、派生語)は載っていません。

したがって個人的には特に好きではありません。笑

(なんでこんなに人気なのか不思議です。といっても、それほど使ってもないのですが)

 

二冊目はリスニング教材としても使えるというのが強みの単語帳です。

さながら速単や速読速聴のようなものでしょうか。

中身がTOEFL向けな点が好評なようです。

 

3冊目はともかく網羅的な単語帳です。分厚い。

辞書のような一冊ですが、単語の由来(接頭辞や接尾辞)別や、

分野別に整理されていて、IELTSにも悪くないのかなと思います。

ただ、分厚すぎて持ち運びたくなくなるのが大きな難点ですね。

 

4冊目はダジャレやゴロで覚える英単語帳です。

秀逸なゴロがあるので、見ていて面白い単語帳ではあります

(よくこんな単語帳作れるなぁと思います)。

好きな人はとことん好きになれると思います。

 

5冊目はややTarget1900に似た英単語帳です。

見開きの左ページに単語と意味それと同義語、

右ページに例文とその和訳が載っています。

受験時代の勉強法を続けられるという点でハマる人もいると思います。

 

以上でみたように、主要な単語帳だけでもそれぞれ個性があり、

好きな単語帳を選ぶ余地があります。

それに、ここでは紹介していない単語帳も何冊かあります。

もちろん洋書だってあります

 

一方でIELTSの英単語帳を見ると、

 

実践IELTS英単語3500

実践IELTS英単語3500

 

 

 

セルフスタディIELTS必須ボキャブラリー

セルフスタディIELTS必須ボキャブラリー

 

 の二冊しか現時点では単語帳がありません。

二冊目なんて2014/8/31発売なので、

 まだ発売から1か月もたっていません。

つまり、つい最近までたった一冊だったのです。

 

そして二冊目は単語帳というより、

単語学習のための問題集と言ってよく、

今まで紹介したような単語帳とは大きく異なり、

意味が並べてあるのではなく、自分で意味や用法を埋めなければなりません。

洋書の単語帳にはこういうものが多いようですが、

日本人にはあまり馴染まないのではないかと感じています。

(僕の場合、重要単語を自分の汚い字で何度も見るのは嫌ですね。

それだったらWordなりTexなりで作り直したほうがマシに感じます)

 

なので、実質今までと同じような単語帳は

実践IELTS英単語3500のみです。

 

そしてこれがそれほど良くないのです。

同義語や対義語、派生語はちょこちょこ載っているのですが、

それでもよくないといえるのはIELTS特有の要因があるからです。

 

要因:IELTSの勉強上でのボキャブラリー

TOEFLに比べ、IELTSのボキャは簡単といわれます。

特にリーディングやリスニングはそれほど難しい単語が問われるというよりも、

受験英語の最難関レベルのものまで覚えておけば、

あとはそれほど難しいものは多くないと思います。

全く出ないということはないので、パス単の1級用やTOEFL

難単語を覚える人が多いとは思いますが、

やはり少しはマシです。

 

それでも、なぜボキャブラリーの学習を続けたいかというと、

ライティングでボキャブラリーが評価されるからというのが大きいと思います。

たとえば、法律関連のエッセイを求められたとき、

もっと具体的には「死刑制度について是非について自分の意見を述べよ」と問われた場合、

「刑務所」「囚人」「死刑」「執行」などは何度も使うかと思います。

その時にprisonだけでなくjailを使ったり、

people in prisonやpeople in jailだけではなくinmateやprisoner、convict、

death penalty だけではなくcapital punishment、

executeやsentenceなどを文脈に応じて使い分けたほうが、

同じ単語を連続で使うよりずっと良くなるはずです。

どれも知っているようで、書くときに何種類も思い出せるかというと

微妙なところではないでしょうか。

特にWritingで7.0を取れない人だと。僕がそうですから。

 

一度でも受験をした方や過去問等を解いた方なら、特にwritingのtask1は

ある程度ボキャブラリーを固めて覚えておかないと話にならないこともご存知だと思います。

 

こういうことを意識する場合、

分野別で単語が整理されているほうがずっと使いやすいです。

もちろん、リーディングでも役に立ちますよね。

パラフレーズは常に大事ですから。

 

その点において、実践IELTS英単語3500はパッとしない単語帳としか言えないと思います。

 

では、洋書を見てみると、一番はCambridgeから出版されている公式単語集と思われます。

 

Cambridge Vocabulary for IELTS with Answers and Audio CD (Cambridge Exams Publishing)

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Cambridge Vocabulary for IELTS Advanced with Answers and Audio CD

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ただ、これも問題集形式です。

有用な単語のまとめもなくて僕にはいまいちです。

「書き写すことで勉強をしたいのではなく、

何度も見ることで勉強したいんだ!

書き写すなら手元のメモ用紙にでもする!」って思います。

 

次に有名な出版社のBarron'sより出ている

 

Barron's Essential Words for the IELTS (Barron's Essential Words for the Ielts (W/CD))

Barron's Essential Words for the IELTS (Barron's Essential Words for the Ielts (W/CD))

 

 これは扱われている単語が微妙な気がしました。

妙に難しいもののと妙に簡単なものばかり扱われていて、

「リーディング対策の難単語集」なのか

「ライティング対策の単語集」なのかいまいち分かりませんでした。

しかも扱っている単語も少ないです(20*3*10=600のみ!)

類義語、対義語、派生語もないどころか、意味の解説も?とところどころ思いました。

 

たとえば、本文の一番初め9ページに

extend: v., to reach past, get bigger

と説明されているのですが、"reach past"は?でした。

少なくともOxford Online Dictionaryでは

(1)cause to cover a wider area; make larger

 (1.2)cause to last longer

などが続き、past(過去)のみを意味するニュアンスは確認されません。

将来、過去を限定せず、長続きするというニュアンスのほうが正確だと思います。

Longmanでも同様です。

 

そもそも超簡単なextendをたった600語しか解説しない中に入れられても困りますし、その意味すら微妙という結論です。

他にもちらほらこういう食い違いがあるような印象を受けました。

 

あとWriting Task1向けの単語のまとめがないのもよくないです。

 

 そこで個人的に今現在良いと思っているのはこちらです。

 

Check Your English Vocabulary for IELTS

Check Your English Vocabulary for IELTS

 

 

これもさっきから嫌っている問題集形式なのですが、

意外と単語のまとまりが要点を抑えていてよいのではないかと

個人的に思っています。

 

まさか無名の出版社に気に入る本があるとは意外でした…。苦笑

イギリスの本屋も何軒か行ったのですがその時にもこれは置いてなかったと思います。

 

僕はイギリスにも3週間行き、その際本屋でIELTSの本を探したこともありますが、

日本の丸善ジュンク堂の洋書コーナーとIELTSの扱いは大差なかったですからね…。

日本だけでなくIELTS本国のイギリスでさえそんな惨状でした。

 ほんと、IELTSの勉強って公式問題集くらいしかないですよね…。

公式問題集だけはたくさんあるのが救いですが。