free, flee, breed, bleed
日本人にとって、rとlが鬼門なのはよく知られていると思います。その発展問題としてconsonant(子音)の連続におけるrとlの話をしてみようと思います。
このとき日本人にとってすごく難しいのは、syllable(音節)だと思います。
例えば日本語の場合、
フリー(free):'fu'-'ri'
のようにフをどうしても発音してしまい、2音節分、two syllables分だけ発音してしまうのが強い癖になってる気がします。
一方英語の場合、
free: \ ˈfrē \
というように1音節です。
つまり、日本語的に言うならば「フリ」までが一音節です。
したがって、例えばfreeとfleeを言い分ける場合、
・rとlの違い
・'fr'や'fl'を一音節として発音する
の2点が日本人にとっての難所になると思います。
同様の問題はbreedとbleedでも一緒です。
音節でいえば、
・phsical:\ ˈfi-zi-kəl \
・fiscal: \ ˈfi-skəl \
のように、phsicalは3音節、fiscalは2音節という違いもあります。
「こんなのいちいち覚えてられるか!!」
と言いたくなるのはもっともですが、日本人が越えるべき壁です…。
頑張りましょう。
P.S. 最近、義務教育で発音記号を教えないのは本当に罪深いなと感じます…。
Especially, Specifically, Specially, and Particularly
Especially,
Particularly,
Specially,
Specifically.
この4つは結構、口頭で使う一方、僕自身が使い分けがいまいちできてなかったので調べてみました。説明はLongmanのものです。
Especially:
used to emphasize that something is more important or happens more with one particular thing than with others
同義語としてParticularlyがあがっています。
-----
Particularly:
more than usual or more than others
-----
Specially,
for one particular purpose, and only for that purpose
-----
Specifically,
relating to or intended for one particular type of person or thing only
という感じです。
まとめると:
(1)especially とparticularlyは「他よりも~」的な意味で、「特に」
(例:私は特に犬が好きだ)
(2)speciallyは特定の理由
(3)specificallyは特定のタイプ
大抵の場合、まずespeciallyとparticularlyを使っておけば問題ない気がしますが…。
また、明らかに発音時にespeciallyとspeciallyは混同しそうですね。
英語難しい…。
シュワ・サウンド [ə]
どうも、お久しぶりです。どうしても忙しくなると更新が滞ってしまいますね。
今日は自分が勉強しながら指摘されたシュワ・サウンド [ə] について話していきたいと思います。
このシュワ・サウンド [ə] というのはスピーキングが苦手な人にとってはかなり気を付けた方が良い問題だと最近思います。音としてはこういう音です:
(1:24くらいから見るとシュワ・サウンドだけ聞くことができます)
さて、この音がスピーキングが苦手な人にとって問題になると言いました。これは、特に日本人は考え事をするときに「あー」という癖がついてる人が多いからです。
例えば、以下の文章をいきなり話してみることにしましょう。
「トランプ大統領は地球温暖化についてどう考えてるんだろうね?どうやら石炭に対する規制を撤廃したらしいよ。彼の環境政策の行く末が気になるよ」
ーーーーー
さて、このブログを見ているような方なら
地球温暖化:global warming
石炭:coal
規制:regulation
撤廃:remove, get rid of, eliminate等
環境政策:environmental policy
等の単語は知っていると思います。特に「英語→日本語」に関しては問題がない人が多いと思います。
一方、「日本語→英語」のときには例えば
「あれ、environmentの形容詞ってenvironmentalで合ってるかな?」
「石炭ってfuelだっけ?あれそれは石油かな?」
みたいに一瞬考えてしまう間があったと思います。ここで小さく「アッ」もしくは「アー」って言ったものがネイティブにはシュワ・サウンドに間違えられることがあります。
特に日本にいる外国人や英語教師のような外国人の場合、「これはアジア人が考えるときの癖だから発音ではない」と判断してくれますが、外国人慣れしていないアメリカ人の場合、聞き取りづらそうです。
今一人で英語を話すときには「アー」と言わない人でも、会話の中やプレゼン中になると連発してしまう人が多いので、気を付けたいところです。
次にシュワ・サウンドの上級編の話をしましょう。以下を音読してみてください。
Prof "For any epsilon>0, there exists N such that for all n>N, you can take |x_n-x|<epsilon"
Student “What if we miss N? Do we had to specify N?”
ーーーーー
さて、中身は数学の話です。知っている人は知ってるでしょうし、知らない人は中身を無視してください。
ここで問題になるのはexistとhad toです。それぞれ、
exist [ɪgzɪst]
had to [hæd tu]]
です。それぞれgzとdtの部分が僕にとっては難しいです。
まずgは舌を後ろにおいて発音する音です。そしてzは舌を前歯の裏側につけて出す音です。ここで舌を後ろから前へ移動させる必要があります。このときに音が漏れるとシュワ・サウンドに聞こえて、
exest
みたいに聞こえるらしいです。かといってここばかり気を付けてsが弱くなるとexitに間違えられます。
逆にhad toはdとtを発音するときに舌をうごかさずに発音できます。つまり、あえて日本語で書くと
ハットゥ
みたいな感じだそうです。でもdを強く発音して
ハドトゥ
みたいに言うと、dとtの間が不自然でシュワ・サウンドが入ったかのような違和感を感じるそうです。
一応、これらは僕が大学の英語発音の個人面談を利用したときに言われたことですが、日本人で当てはまる人もいるのではないかと思います。役に立てば幸いです。
交渉の考え方
また更新の間が空いてしまいました。今日はアメリカ人から直接聞いた話をしたいと思います。
私自身が今年から大学で働き始めたのですが、そのなかでどうしても慣れないことが交渉事です。例えば採点をする際に、
「この間違いはN点減点にするぞ」
と概ね決めてから採点をします。そして後から
「この採点は厳しすぎる!担当教員もきびしいって言ってた」
と交渉に来ることがまぁまぁあります。
個人的に採点基準は全員に対して公平になるように気を付けており、こういう交渉は交渉に来なかった学生に対してフェアじゃない気がして苦手です。いわゆる、「言ったもの勝ち」みたいなのは好きではありませんでした。
この話をアメリカ人にしたところ、
「大学は社会に出るためのスキルを学ぶところだ。例えば、社会に出てからも何かしら権限のある目上の人と話して自分の利益を獲得することは重要な能力だろう?ここでは交渉とはそういうものなんだよ。彼らはそういうスキルを大学で学ぼうとしてるんだ」
と教えてくれました。そういわれると、大事な能力だなと改めて思います。
面白い考え方の違いだったので書いてみました。
発音アプリ紹介:
最近、ELSA Speakというアプリをダウンロードしました。
これはすごいアプリですね。発音した単語を聞き取り正解かどうか判定してくれるだけでなく、間違えた場合にどの音と間違っているか判定してくれます。
例えばgrow[th]という単語をgrow[s]と発音してるというように指摘してくれるので、画期的なアプリだと思います。
ただ、例文が英語で与えられるので、この時は発音に集中できるという意味で難易度は低めです。おそらく、本当に苦しむのは「発音を気にしながら、ただしい英語を話すこと」なので、これだけだと物足りないかもしれません。
とはいえ、発音は一人で勉強しにくかった部分なので、こういうのはありがたいですね。
閑話休題:アメリカの学生はよく勉強する?
最初に断っておきますが、この話はあくまで私の身の回りの話です。
私は大学を卒業してそろそろ5年経ってます。つまり、5年以上前の私が所属した学部の話と、今の私が所属するアメリカの大学の学部生の比較です。
例えば、
「5年前より今の大学生はよく勉強してる!」
という時間の違いや
「あなたの日本の大学ではそうだったかもしれないけど、私がいた日本の大学ではそうではなかった」
みたいな大学間の違いは議論しようとも、できるとも思っていません。
それでもとりあえず私の経験に基づいて(ややキャッチ―な表現ですが)日米の大学生の勉強比較をしてみたいと思います。
アメリカの学部のことはよく知りませんが、一応TA等を通じて雰囲気は分かっているつもりです。実際にアメリカの学部出身の人からすると違う点もあるかもしれませんが、その点はご容赦ください。
あと、私が日本で通ってた大学レベルとアメリカの大学レベルも違うでしょうが、その点もまぁ仕方ない差だと思ってください。どちらもトップスクールではない(MARCHとアメリカの地方州のトップ大学)という点ではある程度レベル感は似てると思います。
前置きが長くなりました。アメリカの学部教育について見たことを書いてみます。
例えばうちの大学もそうですが、学部生の授業の多くをレクチャラー(研究職ではない人たち)と大学院生が担当して講義をします。したがって、研究者による授業を受けられる量はかなり少ないです。例えばelectiveコースとプラスα程度しか研究者による授業はないと思います。
ただ、これは必ずしも低質を意味しないとはおもいます。概して、学部下級生の授業は暗記をしてもらわないと話にならないので、このパートは誰がやってもある程度同じというのはあるでしょう。
東大や京大くらい良い大学であれば、あえて1年生の授業に国際的にスター教授を持ってきて学術的刺激を与えるという手法もあるでしょうが…。ここではそういう効果は一部の大学でしかできず、この議論では関係ないとして無視しましょう。
本職の研究者から授業を受けられないのは残念ですが、宿題がきっちり出ます。そしてそれを大学院生が解説したり採点したりします。
私がいた日本の大学では宿題なんてほとんどなかったのでこれは意外です。この仕事のおかげでアメリカの院生は月に18~25万円程度もらって生活ができるわけです。
なお、アメリカの場合、授業アンケートは結構重要なので、担当教員や担当院生はかなりゆるく採点をします。別にゆるくしても私たち院生や教員は損しないですからね。その結果、何が本当の正解かよくわかってない人が多い気がするのはちょっとかわいそうかもしれません。
あと、少なくともうちの学部にはゼミのようなものはありません。理系(特にラボを使う系)はちがうのかな?良く知らないです。
もし学部の学位留学を考えている場合、こういう損をするくらいなら、中途半端なresearch universityよりもteaching collegeやLiberal Arts collegeに行った方が良いのかもしれません。
まとめると、
・アメリカの学部教育では、すべての講義を研究者が行うわけではない
・宿題はよく出る
・その宿題の採点は甘い
・ゼミはない(ラボを使う理系は違うかも?)
という感じです。
研究をやりたい学生にとっては早くから教授の授業やゼミを取れる日本の方がよいのかもしれません。ただ、一方でボトムで考えると、アメリカの方が最低限の質を担保してる気もします。
以上です。
閑話休題:日本人の価値
こちらの記事がtwitterで話題になっていました。元記事は去年らしいので出遅れていますが、私が感じたことも書いてみたいと思います。
(1)日本の存在感
僕の場合、「日本ってすごい」系のテレビ番組は胡散臭いとおもってみていたので、アメリカに来て上記の記事のようなショックはありませんでした。また、博士課程での留学ということもあって、同級生や先輩たちはそれなりに社会的常識や国際的なふるまいかた(例:とりあえず相手を褒めるし、国際的対立がある問題は仲良くなるまで話題にしない)を踏まえてる人だったので、ほぼ全く問題になりませんでした。むしろ、みんな日本語を良く知ってたので良い意味で驚きました。
むしろ驚いたのは、日本人の少なさです。私の留学先は大学自体は全米でも屈指の規模です。したがって、中国人や韓国人は毎日見ます。でも日本人はこの2年間で片手で数えられる回数しか見つけていません。そもそも服装や持ち物的に「あれ、日本人かな…?」と思えるような人さえ、数か月に1人程度しか見ないと思います。
また、もっと驚いたのは、大学の留学案内です。「うちの大学からアジアへ留学しよう」というポスターがあるのですが、そのポスターにあったのは、中国、韓国、インドでした。もうアジアで三指にも入らない国、日本。これはすごく衝撃でした。
(2)アジアを好きな白人
上記のブログでもありますが、私もなんとなく感じているのは、アジアを好きな白人というのは、あまりリア充系という感じはしません。むしろ、コミュニティでそんなにイケてない男性って感じがします。
そんな男であっても「外人と付き合ってる私すごい」という欲求を満たすために交際し、「外人と付き合うってこんなに大変~」と語るタイプの人は確かにいると思います。これが需要と供給かぁ、なんて思いながら見ていました。苦笑
一方、残念ながら男性への需要はあまりない気がします。うまく中国人や韓国人の彼女を見つけるのが関の山って感じです。
そんな海外における日本人の話でした。次回以降はまた英語の話にしたいと思います。